冬になると、何の前触れもなくやってくるアイツ…。子どもの急な嘔吐で始まって、家族全員嘔吐下痢に苦しむ日々…。乳幼児がいる家庭の冬のあるあるです。そこで、感染を広げないための事前準備と対応を紹介します。
ノロウイルスなどの嘔吐下痢に感染した時に慌てないように、事前に準備をしておきましょう!
事前準備
いざ誰かが嘔吐した時のために、普段から処理に必要なものを「嘔吐物処理セット」として準備しておきましょう。
- バケツ 1個
- 新聞紙またはキッチンペーパー
- エプロン 2枚(できれば使い捨て)
- 使い捨てマスク 2枚
- 使い捨て手袋 3組6枚
- ビニール袋 4枚(足カバー用)
- 輪ゴム 4個(足カバー用)
- 空のペットボトル 2Lを3本(消毒液を入れる)
ノロウイルスは子どもから大人まで誰でもかかる可能性はあります。でも、大人は吐き気がしたら口を押さえてトイレに駆け込むことができます。
大変なのは子どもの嘔吐。
適切な手順で対処しないと、家族全員感染も珍しくありません。私も感染したことがあります…。きつくて、もう二度と感染したくない!
実は、嘔吐物から半径2mは、菌が飛び散っている可能性があります。うっかり菌を広げないように、しっかり対策しましょう!
嘔吐物処理の手順
「子どもが床の上で嘔吐して、大人は自分だけ」という設定で実際の処理手順を見てみましょう。
①嘔吐発生! 子どもを落ち着かせ処理セットの準備をする
子どもに「大丈夫だよ」と声をかけつつ「嘔吐物処理セット」を準備しましょう。マスク・エプロン・足カバー・手袋(2枚重ね)の順でつけます。
②消毒液を作り、子どもの着替えを準備する
時間がたつと消毒の効果が薄まるので、消毒液はその都度作る必要があります。
- 空の2Lペットボトルに水を半分ぐらい入れる
- ペットボトルのキャップ8杯分のキッチンハイターを入れる
- よく混ぜる
- ペットボトルがいっぱいになるまで水を入れる
③菌が広がるのを防ぐ
嘔吐物にキッチンペーパーをかぶせ、空気中に菌が広がるのを防ぎます。部屋の換気をして菌を屋外へ出します。バケツにゴミ袋を二重にかぶせて準備しましょう。
④子どもを嘔吐物から守る
嘔吐したのが子どもなら、口の中や服をきれいにし、全員別室に待機させます。嘔吐物で汚れた服はとりあえず袋に入れて口を結んでおきましょう。
⑤嘔吐物をゴミ袋に入れる
消毒液入りペットボトル1本とゴミ袋を1枚持ちましょう。③で嘔吐物にかぶせたキッチンペーパーに、消毒液をかけます。嘔吐物を静かにすくってゴミ袋に入れます。これを目に見える嘔吐物がなくなるまで繰り返します。ゴミ袋に消毒液をたっぷり入れ口を結び、ゴミ袋バケツに入れます。ペットボトルと外側手袋も入れます。
⑥床の消毒をする
床に嘔吐物から半径2mの範囲をキッチンペーパーで覆い、消毒液をかけ10分待ちます。
床の材質によっては変色する可能性があります。注意書きなどを確認して行ってください。
⑦手袋などを外し、新しいものをつける
足カバー・手袋・エプロン・マスクの順に外し、大きいゴミ袋に入れます。手洗い・うがいをしましょう。新しいマスク・エプロン・足カバー・手袋(2枚重ね)をつけます。
⑧キッチンペーパーを集めゴミ袋に入れる
キッチンペーパーを少しずつ中心に集めていき、1ヶ所に集まったらゴミ袋バケツへ入れます。足カバー・手袋・エプロン・マスクの順に外し大きいゴミ袋に入れます。最後に手洗い・うがいをします。
まとめ:事前の準備とシミュレーションが大切!
大人が2人以上いれば、1人が嘔吐物処理、1人が子どもの見守りをすると良いでしょう。でももし大人が1人であれば、感染を広げないためにも嘔吐物処理が最優先です。嘔吐した子どもの年齢にもよりますが、体調も悪くて吐いてびっくりして、1人では不安で泣くかもしれません。
火事や地震に備えて「防災グッズ」を準備して避難訓練をしますよね? それと同じで、感染に備えて「嘔吐物処理セット」を準備して、自分の家族構成や年齢・性格なども考えてシミュレーションをしてみましょう。家族全員で方法を確認して共有できると、いざという時に役立つかもしれません。